【Essay】紫紺塾が目指す新しい学習塾のかたち

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あけましておめでとうございます。


紫紺塾をスタートさせて, 5年目を迎えました。

自分の子どもを授かることのなかったぼくにとって, たくさんの中高生とともに学ぶ機会をいただけたことに, たいへん感謝しております。

合格報告をいただいたときの若者たちの笑顔。
今まで解けなかったはずの問題を解けたときの, 自信に満ちた学生たちの表情。

それらは, 言葉には表すことのできないほどの美しさで, ぼくの一生の財産です。

ありがとうございます。

もちろん, 良いことばかりではありません。

いくつかの失敗もしました。

結果を出してあげることのできなかった学生へは, 心からお詫びいたします。

 

教育を取り巻く環境の変化に柔軟に対応した 新しい学習塾のかたちを

 

知り合いのいない, この「いわき」の土地で学習塾を始めたときは, 「果たして何年続けることができるのだろうか」というのが正直な思いでした。

今回, 幸いにも5年目を迎えることができたことを機に, 塾を始めたばかりの頃, 教育の仕事にたずさわるようになったばかりの頃の「初心」にかえるべく, ホームページをリニューアルし, このBlogも始めることにしました。

また, この4年間のあいだに, 若者たちが学ぶ環境も大きく変わってきたように思います。

ここであらためて, 「(自分が)目指す新しい学習塾のかたち」について, 「宣言」という意味もこめ,  私見をまとめてみることにしました。


「教える」のでなく ともに「考え」 一緒に「解決」する

 

東北の震災が起きた次の年ですから, もう10年近く前のことになります。

いわゆるリーマンショックのときに失業し, 働きながらひとりで介護していた母親を施設に預けざるを得なくなり, 生気を失っていたぼくに元気を与えてくれたのは, 「公立中学校」での仕事でした。

その仕事は「学級支援員」という立場で, クラスの授業(英語, 数学)に入らせていただくこと。

配属前の教育委員会の担当の方からの「あなたには, 授業についていくことのできない生徒と, 学校の授業では簡単すぎてつまらないと感じている生徒のフォローをお願いしたい」という言葉に, 張り切っていたぼくは大きな失敗をしました。

「この人, 俺のことをバカだと思ってるよ」

わかっていないだろうなと, 一生懸命教えていたつもりの, やんちゃな男子生徒に, 思いっきり皆の前で恥をかかせられたのです。

ただ, このとき, ハッと気づかされました。

「教えてはいけないのだな」と。

上から目線は, ダメなのです。

そのとき以来, 「自分は先生ではなく, 皆と一緒の生徒のひとり。たまたま, 皆より少しお勉強のできるおじさんが一緒になって授業を受けている」というスタンスを取るようにしたところ, なんとかクラスの生徒たちにも認められ, 「学級支援員」という職務を全うできたように思います。

あのときのことを, 今一度, 心に言い聞かせるようにいたします。

 

 紫紺塾の「原点」です。

 

勉強は楽しむもの 質の良い教育コンテンツはどんどん活用する

言うまでもありませんが, インターネットの進展は目覚ましく「学習塾など必要とされなくなるのでは?」と思わさせられるほど, 学生の学ぶ環境が大きく変化しているように感じます。

具体例のひとつとして, YouTubeには無料の質の高く, 趣味的に学べるコンテンツ(授業)が溢れています。

今回のコロナ騒動も, その動きをさらに加速しているようです。

今まででは考えられないほどの「低価格」で「高品質」の教育サービスも増えています。

塾講師という立場にあると, つい「自分のほうが教え方が上手い」などと意地を張り, アピールしがちですが, 紫紺塾では, その立場はとりません。

学生たちがより成果が得られるのであれば, それらを上手に活用する方向へと, 思いっきり舵を切ります。

2年ほど前より, 塾内にタブレットを用意し, 学習に活用するよう促してきましたが, 今後はさらに学習環境のインフラ整備を推進します。

そのうえで, 学習塾の「存在意義」を徹底的に問い直します。

例えば, 勉強が苦手な生徒さんでは, 一方的に教えるよりも, 一緒に動画(授業)を観ながら会話をすることで, 理解度が高まることが, わかってきました。

成績の良い生徒さんにおいても, それぞれ同じものを観たうえで, 議論することで理解度が深まったり, 新たな発見があるかもしれません。
一緒にさらに高いレベルの問題にチャレンジすることも効果的でしょう。

同じ目線に立つことが極めて重要であると思うのです。

これは生徒さんたちとの勝負でもあります。

こちらが教えられることも, きっとあることでしょう。


何処にもない, あなただけの学習塾を一緒に創りませんか

以上, つらつらと書きましたが, 新しい時代に相応しい学習塾を愚直に追求することを宣言いたします。


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